創業3年以内の組織の作り方。社長の時間の使い方「カッツ理論」 | ゼロワン研究所

2017.5.17

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創業3年以内の組織の作り方。社長の時間の使い方「カッツ理論」

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ケイティです。

起業してからある程度売上と利益が出るようになったが、経理・人事・営業・掃除・外部との打ち合わせ等、すべてを自分がいつまでやったらいいのだろう?

本来なら収益に繋がる仕事のみに集中したい。と思ってもどのタイミングで従業員に任せていけばいいのか。
そこで社長の時間の使い方と言われる本を何冊か読んでみる。が、現実は変わらない。

また、「現場に社長がいたら会社は大きくならない」という言葉をいう社長もいれば、「現場で率先垂範で社長自らが先陣を切って戦わなければならない」という社長もいます。

タイプはそれぞれあり、自分はどちらのタイプなのだろうと迷われてないだろうか。

今は、自分自身の時間をたくさん使う事により労働量でカバーしているが、それにも限界を感じる。もしこのようなやり方でやられているとしたら努力の方法が間違っている可能性があります。

起業した人なら誰もが通る道ですが、既に効果的な取り組み方法は確立されています。
どのような、ビジネスモデルでも原則は同じです。では、その具体的なステップを紹介します。

カッツ理論

カッツ理論とは、1955年に発表されたハーバード大学のロバート・カッツ教授により発表された必要な階層別教育についてのマネイジメント理論です。古い理論だが今でも組織の人材教育課程で多くの企業の教科書になっている。

創業したての社長というのは、営業活動をしたり、打ち合わせをしたり、人事をしたりとすべてやるわけだが、最初こそスーパーマンの様に今までやったことがない事をやるので、忙しいけど、楽しいと思える。

しかし、ある一定のタイミングに来たら、自分の労働量でカバー仕切れなくなる。カッツ理論では、経営者を含む管理職に求められるスキルとして、オールマイティーになんでもやれとは言っていない。

「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つを上げています。それぞれのスキルを紹介します。

テクニカルスキル

一言で言うならば、「業務遂行能力」、オペレーション能力です。
自らが担当する業務を遂行するのに、必要な専門知識や技術の事を指します。つまり現場の仕事という事です。

ヒューマンスキル

対人関係能力」と呼ばれるスキルで、上司や部下、同僚、顧客、取引先、などのステークホルダー達とコミュニケーションスキルの事です。

新人であれば上司に質問する能力であったり、同期とのコミュニケーションスキルのこと。マネージャーであればチームをひとつにまとめるようなスキル。新卒採用などでは、このスキルがどれくらいあるかを見ているケースが多い。

専門知識は当然ないとしてもヒューマンスキルが、過去の部活経験、バイト先の経験などで培われているのか、など。

コンセプチュアルスキル

概念化能力」と呼ばれるもので、周囲で起きている事や状況を構造化し、問題の本質をとらえる能力の事です。

会社の未来像を描いたり、現在の会社の弱点をどうやって埋められるかというルール、仕組みを作れるかを考えたりする力です。ビジョンや理念を作るスキルもここに求められてきます。

つまり、社長というと、だいたい何かの力が秀でている。

その長所を生かして起業、というケースが多いが、それは起業したての最初の時だけであって、ほとんどがヒューマンスキル(対人関係能力)やコンセプチュアルスキル(概念化能力)というものを社長自身が磨いていき、会社のレベルを事業も組織も根本的に底上げしていくのが仕事になる。

カッツモデル

カッツ理論で行っている事をわかりやすくまとめてみます。

創業初期は、社長の力に依存することになるが、依存していては組織が大きくならない。企業の規模によって徐々に社長の役割をフェーズによって変えるべきという事である

冒頭にお伝えしたように「現場に社長がいたら会社は大きくならない」という意見の方がこの場合、理にかなってる事になる。

また、現場主義で率先垂範で行う経営が悪いとは言っていないが、カッツ理論上の「組織」という概念から言えば、現場で率先垂範するよりも中長期的に考えて、ヒューマンスキル(対人関係能力)かコンセプチュアルスキル(概念化能力)の2つの力を必要とする仕事に自らで環境を作り変えろという事になる。

そして、「率先垂範」とは、松下幸之助氏が松下電機が窮地の時に、社長自らが降格して、現場で窮地に立ち向かった所で使われた言葉というのは有名な話だが、率先垂範という姿勢を部下に見せる事で現場の指揮を上げたとされている。

つまり、企業でいえば、窮地の状況や、新規事業など何かしらの挑戦をしなければいけないような状況の時に使われる言葉で日常から社長が店頭に立っていたら、今のユニクロやソフトバンクみたいにはなっていないだろう。

しかし、ユニクロの柳井社長に関しては、いまだに「どこの店舗はいつからセールをしろ」という指示を出しているという話もある。

つまり、売り上げの生命線になるような事は社長自身が把握している必要もあるため、自分でやるべきことと自分でなくてもいいところというのを常にバランスとして取る事が求められている役割なのかもしれません。

そっせん-すいはん【率先垂範】の意味 人の先頭に立って物事を行い、模範を示すこと。「率先」は先んじる、人の先頭に立つ意。「垂範」は模範を示すこと。とされている。
※goo辞書より引用

オペレーションから離れる事を前提に人を採用する

ここまでの話で、カッツ理論の事は理解していただけたかと思う。
では、具体的に、どうしたらいいのかというやり方について紹介する。

まず、あなた自身がオペレーションから離れる事を前提に人を採用するところから始まる。ここはハッキリ言うと事業を作るのと組織を作るのでは、事業を作る以上にパワーがかかるという覚悟をしてほしい

今までの事業であれば、自分の強みを最大限発揮しながら、自分一人でもやってこれたかもしれないが、組織となると相手は感情を持っている、強味も自分とは違うし、経験も違う。

つまり人が1人以上になる場合は小さくても大きくても、組織は組織なので、一旦、時間お金の配分を事業への投資ではなくに投資するという覚悟が必要になる。

通常、人を増やしていく時は、マニュアル作り、人事制度、教育カリュキュラム、社会保険などやることは一気に増えていく。が、それは5人以上採用する時の話。

最初の頃は、一度に何人も採用すると見ることができないので、1人、2人と少しずつ増やしていくだろう。なので、最初は自分が付きっ切りで手取り足とり教えてあげることにより、信頼関係も絆も作りやすい。

最初は多少、無理が生じても出来る限り、自分の給与を取らないで、人件費に充てるぐらいの覚悟で採用に時間とお金をかける事をお勧めする。

資金としては、会社の人件費を2ヵ月~3ヵ月分は払えぐらいの状態にしたらアルバイトでもいいので雇用して、自分の今やってるタスクを少し手伝ってもらえる環境を作る必要がある。

ポイントしては、自分のタスクが下記4つのどこに属されるのかという事を自己認識する必要がある。

あなたのやる仕事は、本来緊急で重要な事
つまり、L字型時間の使い方ではなく、Z型時間の使い方が重要という事である。

つまり、緊急で重要な事は左上のところになる。売上を上げる。面接。クレーム対応。打ち合わせなど。現在抱えているタスクを緊急で重要な事はあなたがやります。緊急ではないが重要な事。ここが一番重要になる。

何故かというと、ここは、未来への投資の時間になるからである。今すぐに困らないけど、近い未来に必要であろう事に時間を使う事がここのポイントだ!

新規事業、市場調査、顧客にアンケート、ブログでのライティングなど。
ここはすぐに結果は出ないが、必ず、3か月後半年後に結果として現れる。

これを遅れの法則という。

組織図を作る

組織が3名~5名、それ以上になった場合必ずやった方がいい事がこの組織図を作るという事だ。

それは何故か。組織図を作ると組織を作る中で、大きく分けて、売り上げを作る部署と管理する部署とバックオフィスと3部署に基本分かれる。組織図をパワーポイントなどで作った瞬間、社員たちに発表するのだ。

そうすると、必然と組織が大きくなっていってる感を味わえたり、自分がどこのポジションなんだとお金以上の報酬を感じる。そして組織のモチベーションになる。

どういった会社を作りたいかによるが、この組織図というのがあると先程のタイムマネイジメントと同様、どの仕事に集中すべきかが見えてくる。

まとめ

カッツ理論を論理で理解し、テクニカルスキル(業務遂行能力)に集中している仕事を他のメンバーにも教育し、ヒューマンスキル(対人関係能力)に関しても出来る限り、他社との打ち合わせやメールの送り方、議事録の取り方などを徹底的に教え込み、3ヵ月、半年とかけて育てていく。

そして、あなたはコンセプチュアルスキル(概念化能力)として少し先の未来を見据えた上で従業員が頑張ってくれている間に、第二象限の時間に何をすべきかを作り上げる必要があるという事です。

これらの仕事をまとめると、ズバリ経営者の主な仕事は2つしかありません。
新規事業を作るのか。構造改革をするのか。

自分一人や家族経営で、今の事業をひたすらやっていこうというなら新規事業や構造改革は必要ありませんが、そうでなければ、基本的には既存事業の売上を上げる。

それを任せる責任者を作りその人に任せたら、次なる新規事業か構造改革として、社内の制度、コンプライアンス、ガバナンス、人事制度、採用スキーム、教育の仕組み、会計方法などを変えていくという事が経営者のメインの仕事になります。

そこまでして最終的に何を目指し、どういう会社を作っていきたいのか。
つまり理念。

「なんのためにやるのか?」という事を深く自問自答して、ようやく自分の理想の会社が出来上がっていくのだと思います

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