シェア厳禁!「稼ぐ前に知りたかった・・・」貯蓄、節約、倹約のコツの前に自制心が重要って話! | ゼロワン研究所

2017.3.16

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シェア厳禁!「稼ぐ前に知りたかった・・・」貯蓄、節約、倹約のコツの前に自制心が重要って話!

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どうも!ケイティです。
自制心や忍耐力って大切な事ですよね。

この記事では、どうしたら忍耐力が付くのか、自制心が身につくのかというような、どこにでもある甘っちょろいやり方は書いてません。

そういった記事でいくらインプットしても成果には繋がらない、と僕は考えてるからです。

なので、ここでは前回に続き、今まで子供教育や1代で財を築いた人の考え方、お金の習慣からあぶり出てきた、本当の自制心の鍛え方、特に「節約」「質素倹約」「貯蓄」に絞って紹介していきます。

関連記事年収を上げても無駄です!大事なのは稼ぐことより、節約、質素倹約な生活が出来るか!?

年俸、数億円の野球選手が引退後に自己破産をし「転落」するという事もあります。それはなぜでしょう。
結論からいいます。

1度生活水準を上げると、落とすことにはその100倍苦戦するという事です。または生活のレベルを落とせない人は自ら転落するという事です。

これから事業をやる人も今起業をしたけど、もがいている人も、これから復活したいと思ってる人も。

今回は、この質素倹約、節約、減量、貯蓄、をしたいという人に対して、大人になってからでも自制心というのは身に付けられるという事をご紹介したいと思います!

稼ぐことよりも前に学ぶが、稼いだあとに身を持ち崩す。

ズバリ今回は「質素倹約」を我慢せずに、実践する方法を紹介します。
そして、この記事を読んだ後には「なんだか自分にも出来そう」と思える事を約束します。

幼児教育においても必須ですからね。「質素倹約」=「自制心を養う」についてご紹介します。

keity

最初に伝えておきますが、この記事めちゃめちゃ長いですごめんなさい<(_ _)>

自らの行いを自制する、という事は恐らく、幼少の頃に誰もが両親から学ぶことなのではないでしょうか。

しかし、多くの人が大人になると自分の夢や憧れ、理想を持つあまりに、自制心をいつのまにか置き忘れ、自分を自分でコントロール出来なくなります。

では、先天的に育った環境やDNAから自制心とは決まっているのでしょうか。それとも自分自身で秩序を持つことによって再び、自制心を取り戻せるのでしょうか。

今回紹介する内容は、その考え方にも多大な影響を与えるであろう。
ある実験結果を紹介します。

自己の意思で感情や欲望を抑制する自制心のこと。これをセルフコントロール(Self-control)ともいう。

マシュマロテスト

実験は、スタンフォード大学のビング保育園で行われたものです。
まず、マシュマロやクッキー、チョコレートなどから、一番欲しいご褒美を子供たちに自由に選ばせる所からスタートします。

4歳の園児たちにマシュマロ1個を今すぐもらうほうを選ぶか、それとも一人きりで最長20分待ってマシュマロを2個もらうほうを選ぶかを選択させました。

まず、実験室内でマシュマロを1個テーブルにおきます。

マシュマロの脇には卓上ベルがあり、いつベルを鳴らして研究者を呼び戻し、1個のマシュマロを食べてもいいです。
しかし、研究者が戻るまで待って、20分の間、席を離れたりマシュマロを食べ始めたりしていなければ、2個目のマシュマロがもらえます。

ご想像のとおり、園児たちは目の前の魅力的でよだれのでそうな誘惑に抗し、むしゃぶりつきたくなる衝動を抑え、落ち着きのない様子で、悪戦苦闘し、味見を我慢するための工夫をします。

keity

時間と速度制限が気にならない方は見てみてください。可愛らしい姿がみられます。

マシュマロ実験の一例

幼児教育においても、自制心を養うというのは非常に重要な事と思います。IQと自制心、どちらも高ければ、親としては万々歳ですが、実際には、IQは低くても自制心の高い子はいるし、IQが高くても自制心が低い子はいます。

最近の研究で分かってきたのは、その子の成績をより正確に予測できるのは、IQ以上に、自制心だということなんです!

4歳児たちのことですから、当然お菓子を食べたいという生理的欲求のほうがそれを我慢しようとする自己抑制や理性を圧倒してしまいます。

いわば欲求に従順してしまうグループ。これに対してもう1つのグループでは自己抑制によって生理的欲求に打ち勝つグループもいます。
前者と後者の割合は、2:1です。

興味深いのは、その後50年にわたる追跡調査の結果です。欲求に打ち勝つことができたグループ(全体の3分の1)は、そうでないグループと比べて、何が違ったのか。

● 大学進学適正試験(SAT)の点数が良い

● 中年になったときの肥満指数が低い

● 自尊心が高い

● 目的・目標を効果的に追及する

● ストレスにうまく対処する

という結果になりました。

マシュマロ実験によって、「自制心」と呼ばれる「将来のより大きな成果のために、自己の衝動や感情をコントロールし、目先の欲求を辛抱する能力」が、人の社会における成功に重要であることが判明したわけです。

ちなみに、マシュマロ・テストの研究は、貧しい暮らしをしている子供から、私立のエリート校で学ぶ子供まで、多種多様な子供を教える多くのが学校のカリュキュラムに影響を与えたとされています。

ニューヨークでは、「マシュマロを食べるな」と書かれたTシャツや、「マシュマロテスト 合格」と大きなバッジをつけた子供たちが登下校する姿もあったようです。

この研究は長い年月をかけ追跡調査をする中で、心と脳がどう働くかという事が少しずつわかり始め、ひたすら耐え忍んだり、たんに、「NO」と言ったりするのではなく、考え方を変えることによって、どのように自制が達成できるかを扱ったのがこのマシュマロテストの全容です。

自制心のある人が「高学歴・高収入」になる

マシュマロ実験によってその機能が明らかになった自制心は、その後数十年という歳月を経て技術が発達することで今でいうMRIによって、直接視覚化されるようになったそうです。

そして、そういった心の働きは以前であれば外部からは視覚的に見ることが難しかったのですが、医療機器の発達により、MRIによって脳のどの部位が優位に働いているかを直接画像などで見ることで理解できるようになりました。

つまり、心がビジュアルとして見えるわけです。

その結果、一貫して自制が得意だった人とそうでなかった人とで、前頭葉と線条体を結ぶの神経回路網(動機付けと制御のプロセスを統合する回路網)の活動がはっきり異なることが分かるようになりました。

自己の欲求を先の伸ばしにする能力の高い人は、効果的な問題解決や創造的思考、衝動的な行動のコントロールにつかわれる前頭葉全皮質領域の活動が、活発だった。

それとは対照的に自己の欲求を先伸ばしにする能力の低い人では、腹側線条体の活動がより活発で、情動的にホットで抗いがたい刺激に対する反応をコントロールしようとしているときには、とくに激しく動くという事だった。

ここで、少し視点を変えて自制心の働きを考察してみましょう。
中途採用の統計データなどによって、どの大学出身者の年収が高いかという「学歴と年収」の関係について調査が行われることがあります。

ここで、僕が実社会でいつも思ってきた事、実社会では、学歴と能力は比例しないという事です。

いい大学を出る(原因)から年収が高くなる(結果)という「因果関係」はないということです。学歴と年収が完全な原因と結果の関係にあるわけではなく、年収が高い人がいい大学を出ているにすぎないのです。

これは、いい大学を出ていない人でも年収が高い人がいることからも言えます。

高学歴(A)、高年収(B)、そのほかの何か(C)とすると、考えられる関係としては以下の3つあります。

【1】>A(高学歴)がB(高収入)を発生させる

【2】>B(高収入)がA(高学歴)を発生させる

【3】>C(そのほかの何か)がA(高学歴)とB(高収入)を発生させる

自制心と「高学歴・高収入」に相関はあるが、高収入と高学歴は擬似相関ということです。

この【3】>のA(高学歴)とB(高収入)の関係が擬似相関で、AとBに一見関係がありそうですが、実は別のC(そのほかの何か)がAとBともに影響を与えているのです。
では、Cとは何か。これこそが、自制心です。

自制心が、高学歴や高収入を発生させるのです。自制心のある子供は遊びに行きたいという誘惑に抵抗して勉強し、大学入学という長期にわたる目標を効率的に追求して成果を勝ち取ります。

そして、同じくこの自制心が社会人になったときに職業人としての長期にわたるキャリア目標を追求するのに威力を発揮して年収を高めることが多い。

だから、一見、学歴と年収に相関関係がありそうな印象を与えていますが、これは見せかけの相関にすぎません。

年収を上げるなら、単純に学歴を上げるよりも、「自制心が足りない(=忍耐力とも言える)自分をトレーニングする」という努力が効果的なのではないかと思います。

keity

前回お話したとおり、豊かになるには年収をあげるという戦略は累進課税の観点からは必ずしも正しい戦略とはいえません。

自制心のある人は、マシュマロを2個食べる

さて、研究者が部屋から出て行った途端にベルを鳴らしてマシュマロにむしゃぶりつく子供の様子を果たして大人たちは笑うことができるでしょうか。

● 新年の計画でダイエットをすると決意し、冷蔵庫の糖分の入っている食べ物や、お菓子を処分するが、また数時間の間にコンビニなどで捨てたはずのお菓子類を買いに行く

● 禁煙をしようと決意し、家にあるタバコに水をつけ、ゴミ箱へ捨てるも3日とたたずまたタバコを買ってくる

● スマホゲームで高額の課金をして、無駄遣いした自分に腹が立ってスマホを投げつけるがその後、自分で壊したスマホを修理したはいいが、またゲームを再開する

● 不倫をして慰謝料を請求されて離婚する。しかしその後、別の人と不倫をする

これ、マシュマロにむしゃぶりつく子供とどこが違うでしょう?

こうした目の前の多くの欲望こそが自制心の真逆の放縦・放逸ではないでしょうか。

 

ほう‐じゅう【放縦】
[名・形動]何の規律もなく勝手にしたいことをすること。また、そのさま。
放恣(ほうし)。放埒(ほうらつ)。ほうしょう。「放縦な生き方」

これらすべての衝動は小さいながらも着実に自信を蝕みます。
以前の記事にも書きましたが、幸福と快楽は違います。

快楽は一時的ですが、幸福は長期的です。一時の快楽がその後の人生におけるキャリアや家庭生活、幸福を台無しにする例は日常生活の中でも多いのではないでしょうか。

長期にわたって幸福を追求したいのであれば、一時の快楽を抑制する自制心・秩序が必要になります。
これは、資産形成においても全く同じです。

今の自分に資産を割り振ることなく報酬を先延ばしにすれば、生涯をトータルした場合に圧倒的に多くの報酬が得られます。

しかし、自制が効かない大人は少なくない。こういう人は一度、マシュマロ実験の結果をよく確認するといいでしょう。

というわけで、今回はマシュマロ実験から分かった、自制心を働かせやすくする戦略についてお話します。

マシュマロ実験を受けた4歳児のうち、3分の1はマシュマロにむしゃぶりつかないで20分間耐え切るわけですが、この4歳児たちには彼らなりの戦略がありました。

4歳児が考えた自制のための最大の戦略。それは、「マシュマロを見ない」「マシュマロを遠ざける」というものです。

誘惑に負けたグループの子は、そうした対策を取らず、実験開始直後からマシュマロを凝視したり、触って感触を堪能したり、匂いをかいだりしました。そうした子はほどなく「陥落」し、目の前の1個にむしゃぶりつきました。

一方で、マシュマロを2個もらえたグループの子は、マシュマロから視線を離したり、テーブルの端っこにわざと押しやったりしました。
誰に教わったわけでもないのに、欲望の対象に視線を向けないことが自制心を保つのに役立つと理解していました。

自制する方法として、そんなこと(見ない、遠ざける)は当たり前の行為だとお考えの読者もいるかもしれません。しかし、われわれが生活しているのは「実験室」ではありません。

実験室には、マシュマロしか置いてありませんが、実際の社会生活にはもっと多くの思考を占領する雑多な情報があちらこちらにあります。
そのような環境の中で、自制することは思いのほか難しいはずです。

自制心のある人は「欲求に抵抗する時間が少ない」

僕のここまでの話のまとめとしては、節約、倹約というのは、結局のところ、欲を制しないと自分自身の自信にも資産形成にマイナスの影響を与えるということです。

受験を控えてる学生たちが、カフェで勉強をするのも自宅だと集中できないと自分で理解しているからこその行動です。

これは以前の僕がそうでしたが、受験をする時にやらなければいけない勉強を疎かにし、ゲームをやろうとしました。

「これをなんとかしなければ」と思い、ゲームのディスクを取り出し、いきなり半分に折ってみました。2度と出来ないよう。

さすがに、親は引いてましたが(笑)

これと同じように、欲を制するためには、目の前に欲しいモノがあっても、それを見ない(マシュマロを見ない)。また、消費意欲を刺激するモノ・コトに出合ってしまったときのために、事前に「買わないようにする手順」を決めておく。

keity

イフ・ゼンプランと言います。後ほど説明します。

しかし、これらの対処法に対して、「それは誘惑に打ち勝つ自制心があるのではなく、単に誘惑から逃避しているだけではないのか?」と感じる方もいるかもしれません。

そこで僕が、今回お伝えしたいのは、ある社会心理学の実験結果です。

フロリダ州立大学社会心理学部のバウマイスター教授とドイツ人研究者達が、200人以上の男女を対象に行った実験で、「セルフコントロール能力の高い人」のほうがそうでない人より、意志力を使って「欲求に抵抗している時間が少ない」という結果がでています。

実験によれば、このセルフコントロール能力の高い人は、そもそも欲望に負けて浪費する”惨事”に陥る一歩手前でこらえるために、そもそも意志力をあまり使わないというのです。

その代わりに、彼らはセルフコントロール能力を、「学校や職場で役立つ習慣や手順をつくるために使っている」のでした。

わかりやすく言えば、誘惑に打ち勝たなければならない状況に自分をさらすようなことは避け、先手を打って「マシュマロを見ない」、「イフ・ゼンプラン」などのよき習慣によって内部に葛藤を抱え込まないようにするのが上手なのです。

誘惑から逃げているのではなく、むしろ先手を打って誘惑にさらされることを防いでいるため、結果的に誘惑に抵抗している時間が少ないということです。

つまり、ダイエット、禁煙、貯蓄、全てにおいて意思を強く持って行動しているわけではなく、自らの意思(感情)で判断する状況を事前に作り出さないようにしているという事です。

関連記事:イフ・ゼンプラン
ロイ・バウマイスター、ジョン・ティニー著『意志力の科学』より

生活レベルを落とせない人は自ら転落する

高収入貧乏の人はこれが、身を切るより痛い。

消費レベル(生活レベル)を落とすことが職業生命、信用、生活水準と消費が密接不可分の関係にあって片方をなくせば片方を失うという関係にあるのが特徴です。

その点、高収入であることは決して貯蓄に対して有利とはいえないのです。
ですが、現在「高収入である人」は、この生活費を最低限にすることができないという問題があります。

では、それをどう解決すればいいか?これについては、実はアメリカで何度も研究が行われ、もう結果がでています。

問題は、単に倹約をして個々の消費を切り詰めるだけでは解決しません。

ひとつは、ボストン大学社会学教授のジュリエット.B.ショア教授が(大企業で正規雇用者として働く中流階級および中流階級上層の人々)を対象にして行った調査の結果導き出された統計学の方程式があります。

これによれば、貯蓄額に大きな影響を与えている要因は、僕らが当たり前に予測できる年齢、性別、扶養家族の人数、以外に2つのポイントがあります。

ひとつは教育レベル、もうひとつは「準拠集団(家族や地域、職場など)と比較した経済状態」です。

解決策・なぜ、貧しい人に囲まれて生活すると豊かになるか

貯蓄額に影響を与える原因1「教育」

教育レベルについては、教育レベルが高卒、短大、四大、院卒と上がるにつれて、貯蓄額はどんどん「減少」していきます。

これは、年収の話ではなく、貯蓄額に影響を与えている要因です。
統計的な調査によれば貯蓄額は学歴が上がるにつれて、「増加」ではなく「減少」するのです。

また、教育程度が高いと、買い物が増える傾向は女性に顕著に現れています。

教育レベルが上がれば上がるほど、「ステータス志向が強く、自己顕示や地位のための消費行動に走りやすく」「自分が属したいと思う上位の準拠集団についていこうと熱心」になります。

(「消費するアメリカ人」、ジュリエット.B.ショア著)

貯蓄額に影響を与える原因2「自分の周りにいる人と比較した経済状態」

この教育レベルは、読者の方には既に変えようのない過去ですが、もうひとつの要因はこれからでも変えることが可能です。

それは「準拠集団(家族や地域、職場など)と比較した経済状態を下げるという事」です。

この統計によれば、周りにいる集団よりも自分の経済状態が悪い場合に貯蓄額は激減し、準拠集団よりも自分の経済状態が良い場合には逆に貯蓄額は増加するというものでした。

そして、その影響は「教育レベル」や「扶養家族の人数」が貯蓄額に与える影響をも超えるとても大きなポイントでした。

これから言えること自分より貧しい人に囲まれて生活する分にはどんどん豊かになっていくけれども自分が憧れていたり、こうなりたいと思っていたりする上位集団に囲まれて無理してついていけば、表面は華やかに見えても貯金はどんどん減っていくということです

地位(じぐらい)の高い富裕層の多く住むエリアに住むのは、そこに住んでも余裕をかましていられるようになるまで待ちなさいということです。

仮にタワーマンションに住むのであれば、そこの住人たちよりも自分の経済状態がずっと良いような物件を選びなさいということです。

「孟母三遷」という言葉があります。

もうぼさんせん(孟母三遷)
孟母三遷の教えとは、子供の教育には、よい環境を選ぶことが大事だという教え。また、教育熱心な母親のたとえ。

子供は周囲の影響を受けやすいので、子供の教育には環境を選ぶことが大切であるという教えですが、大人も貯蓄率などにおいて周囲の影響を受けやすいということが、統計的に浮き彫りにされているわけです。

今回の話は、「高収入貧乏」の人には身を切るように痛い統計結果だったと思います。

「空気を読まない」がお金を生む

有名な「アッシュの同調実験」の結果を見てもわかるように人はそんなに精神が強くありません。
答えは「A」ですが、周囲の人が全員「B」と答えると、「A」と思っていた人も「B」と答えてしまう傾向があります。

お互いに似たような価値観と行動様式の集団の中にいると、ますますお互いが似てきます。
学校で1人を無視するという(ハブる)グループでのいじめにもこれと同じような事が言えるかもしれません。

有名な話で言えば、トーマスエジソンが幼少期、先生が「1+1=2」と教えているところ、『なぜ1+1が2になるのか?泥団子と泥団子を足したら1になる』という見解に先生が困惑したという有名な話がありますが、エジソンのように、発言できる人は希ではないでしょうか。

長いものには巻かれて周りに合わそうというのが人間の本質的な心理です。
「圧力」がこうした陰湿なものでなくても、多数派に対して個人は極めて弱い立場になり、取り込まれてしまうケースが多いのです。

節約家、倹約家になるために必要なこととしては、周りにあわせない。長いものに巻かれない。空気を読まない。ということです。

簡単にいうと、自分が100%正解だと思っていても、大多数の人が反対意見の場合、「自分の意見が間違ってるんじゃないか!?」と自分に疑いをかけてしまうというのがこの実験でわかったということです。

いい言い方をすれば協調性があるという事ですが、逆を言えば、対立してでも自分の意見を曲げない強さ、信念も大切という事です。
正しかろうが間違っていようが、無意識のうちに、人は他人を真似るという行動に出るという事です。

「多数派に従う「同調」の心理」
※ダイヤモンドオンラインより引用

資産100億以上を築いた日本人の共通点

欲を制するのに有効な、習慣や手順。世の中にはそういうものが確実に存在し、それに気づいている人はきちんと実践しているという事です

では、ここで富裕層への道を歩む上で不可欠な種銭づくりのためにも必須な「習慣と手順」を少し掘り下げてみましょう。

僕がご紹介したいのは、この2人。林学博士・投資家の本多静六と、安田財閥の創設者・安田善次郎です。彼らが実践した「習慣と手順」を見てみましょう。

本多静六の貯蓄法

収入が入ったら通常収入の25%、臨時収入の100%をまず天引きして貯蓄する方法を25歳から40歳まで15年間続け、これを原資にした運用に入ったら利息からの収入が本業を超えたと『私の財産告白』に書かれています。

現在とは金利水準が違いますので、ここの部分は配当収入などに読み替える必要がありますが、その後、本多は自分の専門(本多は東京山林学校卒)を生かして山林投資、鉄道株への投資を通じて公務員でありながら、現在の時価で100億円超の資産を築きました。

本多が貯蓄法を始めた最初の頃は、月末になると毎日ご飯の“おかず”はごま塩ばかりで大変だったと述懐していますが、運用によって得た配当や利息は翌年から通常収入に組み入れるため年を追って生活は楽になっていったようです。

安田善次郎 制欲についての考え方

冒頭の制欲についての考え方を述べている安田善次郎は、幕末から大正まで一代で4大財閥の一角を築き、当時の国家予算の7分の1(現在の貨幣価値でいうと10兆円超)の財を成しました。

この安田は「分度生活(収入に応じた生活基準=分度)を定め、その範囲のなかで生活できるよう節約に心がけること」の方法として、非常時に備えて収入の2割を天引き貯蓄し、どのような状況であろうが絶対に2割を差し引いて収支を組んだといいます。

安田は「収入の二割を貯蓄するということは、最終的には大きい金になるものと思わなくてはならない。この堅く守るという、自分の立てた主義は、他人が何と評そうが、いかなる誘惑が起ころうが、一歩も曲げたことはない。

これがすなわち、今日の私をつくり上げた要因であると信じている」と述べています(安田善次郎著『大富豪になる方法』より)。

また、「そんなことは守銭奴の言うことだ。少しばかりケチをしたからといって何の役に立つものか」と言って、「少しだから使ってもいいだろう、このくらいの金を貯めて何になる」と無駄遣いをしたり、貯蓄をしなかったりする人は、いつまでたっても余裕のある生活ができないのはもちろんのこと、ついには食うにも困るようになると語っています。

「欲を制する」ことが何より重要になると繰り返しおはなし、してきました。

● 安田財閥の祖、安田善次郎が語った「勤倹と節約を守り、冗費を節約し、贅沢を慎み、財を蓄えることは、人としてぜひ行うべきところ」に代表される制欲に対する考え方を習得すべし。

● 本多氏・安田氏はいずれも江戸時代末期の農民思想家である二宮尊徳(通称:金次郎)が唱えた「積小為大」(小を積み重ねることで大きな成果を得ること)、「分度生活」を大いに参考にしているという事です。

「世間の人は事をしようとして、小事を怠り、でき難いことに頭を悩ましているが、でき易いことを努めない。それで大きなこともできない。(中略)小事を努めず怠る者が、どうして大事を成し遂げることができよう」
※石川佐智子著『世界に誇る日本の道徳力 心に響く二宮尊徳90の名言』より引用

尊徳はこのように、コツコツ勤倹節約で資産を積み上げることを馬鹿にする世間の風潮に手厳しい批判を述べています。
これは江戸時代の話ですが、今の日本でも当てはまる内容かと思います。

現代でも、やる人はやっています。

「そういうお前はどうなんだ?」という声が聞こえてきそうですが、僕は以前、生活最低限のお金以外全額貯蓄するを「年収を上げても無駄です!大事なのは稼ぐことより、節約、質素倹約な生活が出来るか!?」の中で、必要な3つの条件の1つとしてあげました。

関連記事:年収を上げても無駄です!大事なのは稼ぐことより、節約、質素倹約な生活が出来るか!?

実は、それは本多氏・安田氏2者の考えに沿った内容だったのです。

僕も以前、事業で借金を負った時に徹底的にお金の価値観を変えようと猛省し、研究し、追求し、このお二方の考えに行きつきそこからは、この方針に従って約3割だけダウングレード(天引き)した生活からスタートしています。

もともとその分は無かったものと計算に入れないでスタートするという話ですので特別難しくはありません。

「勤倹とは、単に金銭のために言うのではない。結局は自己の欲を制するということに帰するのである。人には情欲というものがあって、これが自己を捕らえようとする。それを制して身を慎み、行いを正しくし、独立独行し、人としての勤めをまっとうしてこそ、人間甲斐があるというべきだ」(『大富豪になる方法』安田善次郎)

自制心の鬼・米沢藩主・上杉鷹山公

なせばなる、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり

この言葉で聞き覚えがあるのではないでしょうか。
そうです。第9代米沢藩主、上杉鷹山公の言葉です。

江戸時代、米沢上杉藩は戦の処分などで幕府から領土を減らされ、藩の財政は厳しく村人の生活も大変困り、藩の財政を立て直すため、自らが質素倹約に慎んだ生活をし、家臣たちにも同じようにするようにと命じたという話です。

ただ、その家臣たちが、その倹約に耐えられなく農民の苦悩をお構いなしに、自分たちが贅沢をする者を処刑したとされています。それぐらい、質素倹約に自らが率先垂範し徹底したという事です。

つまり、富裕層や起業家になるには、必要なことは、2つ。

第1に、将来自分の事業(副業)に投資するための「種銭」をコツコツつくること。第2に、質素倹約の習慣を完全に定着させること

この習慣とは、例えるならば、コップにたまった水をそのまま飲むのではなく、コップからポタポタ溢れる水を舐めて我慢するという行為。そんな生活を維持すれば、仮に大金を得ても、いたずらに浪費せず身を持ち崩すこともなくなる。

この私の考えに対して「通帳にお金がある程度貯まってくると「あれも買える、これも買いたい」と想像して、お金を使いたいという欲求に抗し切れない、浪費について自分を抑えることができない」という方もいるかと思います。

それは、コップの水が一杯になって溢れるのを待たずして、途中でコップの水を飲んじゃうということです。それを表した実験が、今回のマシュマロ実験でした。

「奴隷のように働き、奴隷のように暮らす」富裕層、節約家、倹約家になるということは、衝動的な欲求を動かすホットシステムをいかに抑制して、長期にわたる目標を追求して、理性的に考える実行機能を鍛えるかという、心の問題も影響しているとおもいます。

資産を形成するという活動にはコツがあります。

それは、自分にはきっとやり遂げられるという信念を持ち、哲学を持ち、そのためのスキルを学び続けるということ。

そうやって自分を一歩ずつ近づけていく。そのプロセス自体が自己効力感を伴う楽しい体験になる。それこそが最高のプライスレスな「報酬」になるのだと思います
自制心、つまり「欲を制する」ことは、人生の成功に極めて大きな影響を与えるということです。

とりわけ富裕層になりたい、と心のどこかで思っている読者の皆さんにとって、この自制心を働かせて種銭を貯めることは重要なミッションとなります。

前述したように、安田財閥の創業者で、大正時代に国家予算の8分の1の巨富を築いた安田善次郎は著書『大富豪になる方法』の中で「勤倹とは、単に金銭のために言うのではない。結局は自己の欲を制するということに帰するのである。

人には情欲というものがあって、これが自己を捕らえようとする。それを制して身を慎み、行いを正しくし、独立独行し、人としての勤めをまっとうしてこそ、人間甲斐があるというべきだ」と、同じ趣旨のことを述べています。

また、「孟母三遷」という言葉が示すように、大人も子供も関係なく、人は、否が応でも周囲の影響を受けてしまいます。

なので、孟母三遷とは、子供の教育には環境を選ぶことが大切であるという教えですが、大人も貯蓄率などにおいて周囲の影響を受けやすいということが、統計的に浮き彫りにされているわけです。今回の話は、「自制心を我慢やストレスなく身に付ける方法」でした。

ある人には、身を切るように痛い統計結果だったと思います。しかし、この自制心というのを付けてさえしてしまえば、最終的には、「お金」以上の人格が出来上がるのではと思います。

結論

「欲を捨てるきること」そして自分の中の「成功」や「憧れ」を捨て去ること。
これが、節約、質素倹約になる方法の最初の関門です。

貴賎貧富を問わず、誰でも命は1度しか持てないという生の一回性において、晩年になって予想外に長く生きてしまい、「しまった! まさか老後破産するとは……」と気づいた時にはやり直しがきかないのです。

極めて残酷な現実と言わざるをえません。

ましてや現代では100歳まで生きるのが当たり前とさせされています。65歳で定年退職なんて、これからの時代を考えると、「まだまだ若い」というような価値観の変容になっていく可能性も十分高いといえます。

それに現代では、平成生まれの子は、医療の発展により100歳以上までは、当たり前に生きるとされています。

厚生労働省『100歳まで生きるが当たり前に!?』

物欲を中心とした人間が持つ欲望を制する・捨てる準備をすることが、心の中の葛藤と挫折を防ぎ、その結果、ストレスが減ります。
すなわちそれは幸福感の増加につながる。そうした研究データはたくさん発表されています。

無意識に欲望を追求してしまうことで起きる数々の不快なトラブルを経験しなくて済むというのは、思いのほか、大きなメリットを得られるのです。
質素倹約は大人になってからでも養える。

そして、子供教育には必須。
生活水準を上げない。

既に生活水準が上がってしまってる場合は、「拠集団と比較した経済状態」の環境を自ら作る。

よく貯蓄反対派の人で、「貯蓄なんてしないで、事業や別のベンチャー投資に回せば良い」と言うような人がいますが、それもいくらの原資があるのかで投資対象物は当然変わるわけですから、これが正解とかはなく、自分の共感できる考えを吸収する方がいいと思います。しかし、僕は、投資対象物はタイミングと原資だと思ってます。

チャンスとは」という考え方にもなるんですが、準備を今までしてきた人がチャンスを手にするわけで、準備もしてなかった人にいきなりチャンスが来てもそのチャンスに対して、自らのリソースや自分の知識、経験が不足してれば当然参加権すらないわけです

そして何より、いざ、自分が事業をやっていく中で、何かしらの問題が発生した時に、自分だけならまだしも、浪費癖が抜けない事で、最悪、自分の大切な身内にまで迷惑をかける可能性があるという事です

ここまでをまとめます。
質素倹約のマインドを持つ

● イフ・ゼンプランを持つ(感情や意思の強弱ではなく、仕組み化、ルール化してしまう)

● 生活レベルを上げない。上げたければ、仮にそのタワーマンションに住むのが夢なら、住んだタワーマンションで1番の富豪だと言い切れるぐらいにしてからの方がいい

● 憧れや、欲をそもそも持たない

● 自分より経済的に豊ではない人たち、もしくわ、自分と似た価値観のある人たちと過ごす

● 空気を読まない

● 資産を25%天引きして使う

● 今既に高収入ゾーン(年収3000万くらい)に入っていても上杉鷹山公を見習い、改めなおす

しかし、そうすると、今まで「ヒルズに住みたい」とか、「高級車に乗りたい」とか憧れを持っていた人は、何をモチベーションに頑張ればいいのか。目指せばいいのか。という話になる。

そのために自分の中の本当の「WHY?」を見つける。「なんのためにやるのか」という動機。まだ事業をやっていない人は、理念づくりという事ですね。

今まで豊かになる方法を散々言ってきて、「私利私欲を持つなみたいな言い方して」と!思われる方もいると思います。そうなんです。

つまり、「小成りは大成を制せず」です。自分の欲は一旦おいておいて、何をしたいのか。という事。豊かにはなれるけど、それは倹約癖を付けて、時間がかかります。

若くして、豊風にはなれても本当の豊にはなれません。だからこそ、お金より自分の好きな事やお金よりも優先したい事は何かを突き詰めて考えていく必要性が出てくるわけです。経営者にもそれぞれのタイプが居ます。

● 良いプロダクトを出したい人

● 自分が豊かになりたい人

● いい会社・仲間をつくりたい人

● 世の中のためにつくしたい人

● 業界を変えたいと思ってやってる人

● 好きな事を追求したいと思ってやってる人

● 家族との十分な時間を確保しながら、仕事したいと思ってる人

これ以外にもあると思いますが、お金という事以上に「なんのためにやるのか」というのが明確になってないと、お金を稼ぐ事が目的です。

それと、自分で事業を開始すればわかりますが、事業を育てる意味では大きく「求心力」というのが必要不可欠になります。

自分自身がその事業をやる事業目的。これがハッキリしてないと、後々、組織を拡大しようとした時に拡大に苦戦します。

keity

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