- keity
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「商標登録」という言葉の意味は分かるかと思いますが、自分にはあまり関係ないと思っていませんか?起業するなら、必ず商標登録について理解しておくべきです。
結論としてポイントは以下の3点。
①ネット社会では商標登録は毎年10万件以上行われている
②商標登録しないままで他社が同じ商標を登録すると、自分が商標を侵害する側になる恐れがある
③商標を他社に使用されても問題ない、商標を短期間しか使わない場合は必ずしも商標登録は必要ない
- <今回の記事を読んで、経営者の方に覚えていただける事>
- 起業の際に商標登録を取得すべき理由
- 起業の際に商標登録を取得しないリスク
- 起業の際に商標登録をすべきか、しなくても問題ないかの見極め
本記事でお伝えする内容は、上記の通り起業を考えている方、もしくは起業したての経営者の方向けとなっております。
ぼくは今までにM&Aを経験したり、複数の事業を立ち上げたりといった経験を活かし、現在は多数の新規事業立ち上げをお手伝いさせて頂いています。
なので、以下でお伝えする情報は起業家や経営者にとって必ず有益なものになると思います。
なぜ起業時に商標登録をしておくべきなのか?
商標登録とは、商品や会社、店舗やサービスなど多くのものの名称のことを指します。想像してみれば、世の中のあらゆるものに商標があることが分かるはずです。
そんな商標ですが、「起業した後に考えればいい」と考えている方が非常に多いです。また、「そもそも商標登録がそれほど重要だと思っていない」という方もいるでしょう。商標登録について深く知らなければ、そこまで気にしないのも無理はありません。
しかし、日本では毎年10万件を超えるペースで商標が新規登録されています。これだけの数があるため、知らぬ間に自社のネーミングやロゴを他社に登録されてしまう可能性があるのです。
出典:特許庁
しかも近年では、インターネットの普及に伴い商標登録を巡ってのトラブルが増えています。ネットで他社の情報を取得できるようになったため、ロゴやネーミングを簡単に真似できてしまうからです。
逆に、自社が他社の商標を侵害してしまうケースもあります。自分で考えたネーミングやロゴを他社に登録されてしまい、それを知らずに使い続けていると「商標権の侵害」として多額の賠償金を請求されるケースもあるのです。
インターネットが普及したことで、他社のロゴやネーミングを簡単に発見できるようになったため、賠償金を請求されるケースは増えています。
そのため、商標登録はなるべく早く済ませておくほうが良いです。中でも起業時に取得するのがベスト。商標登録さえ済ませておけば、自社の商品名やサービス名をブランディングすることができます。他社にマネされる心配はありませんし、賠償金を請求されるリスクもありません!
リスクの軽減だけでなく、ブランドとしての安心感・信頼感を積み重ねていく効果もあります。無名な商品やサービスよりも、有名で既に知っているブランドのほうが当然利用率は上がるわけです。
ブランディングに成功した商標の例
<商品名で有名な商標>
- 醤油「キッコーマン」
- 消臭剤「ファブリーズ」
- カップ麺「カップヌードル」
- ゲーム機「プレイステーション」
- エナジードリンク「モンスターエナジー 」
<店舗名で有名な商標>
- カフェ「スターバックス」
- ファストフード「マクドナルド」
- ドラッグストア「クリエイト」
- カー用品「イエローハット」
<サービス名で有名な商標>
- 動画投稿サイト「YouTube」
- 通販サイト「Amazon」
- チャットアプリ「ライン」
- ビデオチャット「Skype」
- 配信型テレビ「AbemaTV」
今では多くの人に知られているこれらの名称も、最初の頃は無名だったはずです。それでも商標登録をしてブランドを育てたことにより、今の地位が確立されています。他社に名称をマネされる心配なく、安心感・信頼感を積み重ねてきたからこそです。
なぜ起業時に商標登録をしておくべきなのか?お分かり頂けたかと思います。
商標登録をしないことでトラブルが起こることもある
商標登録をしないことで、トラブルが起こることも考えられます。先ほど触れたケースも含め、どういったトラブルが起こり得るのか?以下で例をご紹介します。
商標登録をしないことで起こり得るトラブル
- 商標登録をしないまま有名になり、ロゴやネーミングを他社にマネされてしまう
- 似たようなネーミング、もしくは丸っきり同じネーミングの粗悪な商品やサービス・社名が出てきてしまい、自社のブランドまで傷つけられてしまう
- 他社に自社のロゴやネーミングを先に商標登録されてしまい、自社のサービス名や商品名を変更しなければならなくなった(ブランドを失った)
- 他社に自社のロゴやネーミングを先に商標登録されてしまい、自社ブランドの商標を登録できなくなってしまった
- 自分で考えたネーミングやロゴを他社に先に商標登録されてしまったことを知らず、そのまま使用していたら商標権者から「商標権の侵害」として多額の賠償金を請求された
起業時に商標登録をしたほうが良い人は?
ここまで、商標登録の重要性をお伝えしてきました。内容をまとめると、以下のような方は商標登録をしたほうが良いと言えるでしょう。
1.商標を自分のものとして使いたい人
商標登録をすれば、当然ながら商標権は自分のものになります。登録した時点で、他社は同じ商標や酷似した商標を登録することはできません。
これにより、
- 他社にマネされるリスク
- 他社に先に商標登録されてしまい、自社が訴えられるリスク
の2つがクリアできる。
自分が考えたネーミングやロゴを使われるどころか、逆に訴えられるなんて冗談じゃないですよね。
商標を変更させられる心配もなく、安心してブランドを構築できるでしょう。
2.自社のブランド力を強化したい人
上記の通り安心してブランドを構築できるので、実績を積み重ねていけばブランド力を強化することに繋がります。「あの名前と言えばあの会社」とイメージしてもらえるわけです。
ぼくもそうですが、やはり名の通った有名ブランドの商品やサービスを使用したいと思いますよね?ブランド力を強化できれば、サービスや商品の利用率アップが狙えます。
強いブランドに成長するまでにはそれなりの時間と実績が必要ですが、少しずつでも積み重ねていけるのは大きいです。
3.商標の譲渡やライセンス契約を考えている人
商標権は自分の商標を守るためだけでなく、ライセンス契約や譲渡にも役立てることができます。
譲渡はそのままの意味、ライセンス契約は商標の利用権を他人に許可することを指します。ライセンス契約では、商標の使用料(ロイヤリティ)を受け取ることができます。
譲渡の場合は譲渡の代金、ライセンス契約の場合はロイヤリティと、商標権は財産権としても活用できるわけです。
4.商標権を使い続けたい人
商標権は登録日から10年で失効しますが、更新を繰り返すことで永続的に商標権を維持することが可能です。そのため、ネーミングやロゴを使い続けたい人は商標登録をすべきです。
逆に言えば、不要になった商標登録は更新せずに手放すことも可能です。後ほど解説しますが、商標登録にはコストがかかるので、不要なら手放して整理するのもアリでしょう。
ちなみに、商標権の満了日は特許庁からお知らせされることはないので、自分でしっかりと管理する必要があります。
起業時に商標登録をする必要がない人は?
- keity
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以下のような人であれば、必ずしも商標登録をする必要はありません。
1.商標を自分のものとして独占する必要のない人
「自社の商標を他社に使われても問題ない」という場合は、商標登録の必要はありません。今のネーミングやロゴに満足しておらず、変更する可能性がある場合なども当てはまるでしょう。
また、自社の商標を他社に登録されてしまい、自社の商標の変更(使用停止)を命じられても問題ないという方も同様です。
2.ブランド力強化の必要がない人
ブランド力を必要としない業種や、サービスや商品の利用率を上げる必要がない場合は、商標登録が不要です。継続予定のないサービスや、長くは販売しない商品などが当てはまるでしょう。
ただし、短期間の使用でも他社の商標を侵害すると賠償請求に発展することもあるので、事前に調査して商標を決めてください。
3.商標登録にかかるコストが高いと思う人
商標は特許庁に出願して取得しますが、登録には手数料が発生します。支払うコストは商標の登録年月によっても異なり、5年分の登録と10年分の登録の2パターンから選ぶことが可能です。
また、「区分」が定められており、区分によってもコストは変動します。区分は商標のカテゴリーをいくつ選択するかによって決まります。
区分1で5年登録と、最低限の条件でコストを計算すれば、「出願費用12,000円+登録費用16,400円=28,400円」となります。
出典:Cotobox
しかしこれは最低限のコストで、商標調査や書類作成を依頼する場合、さらにコストがかかります。しかし、まとめでご紹介するツールを使えばコストを削減できるので、試してみてください。
それでもなお、商標登録によって得られる利益よりも登録コストが勝る場合は、商標登録が不要と言えるでしょう。
まとめ:【商標登録】起業家必読!なぜ商標登録が大切なのか?
今回は、起業時の商標登録の重要性をお伝えしてきました。これは意外と盲点で、商標登録を気にしていない起業家さんは多いです。
しかし今回ご紹介したように様々なトラブルや損失の元になるので、必ず検討しておきましょう。せっかく生み出したネーミングやロゴが使われたり、訴えられたりしたらバカバカしいです。
中には商標登録が不要な場合もありますが、その場合も検討してから結論を出したほうがいいです。
短期間のみ使用する商標であれば登録しなくてもいいでしょう。
「商標登録」というと面倒なイメージがあるかもしれませんが、以下のツールがあればかなり楽に登録が進みます。一度使ってみてください。
①まず調べる
結論特許情報プラットフォームというサイトから簡単に確認する事が出来るので、現在ご自身が作られようとしてる会社名、サイト名、サービス名など5秒で終わるので商標にチェックして検索してください。
言い過ぎました。2秒で終わります。
②実際に商標登録する
このサイトなら簡単に商標登録する事が出来るのと、かなり格安なので、丸投げして大丈夫です。
その名も「toreru」
出典:toreru
めちゃ簡単なリスクヘッジなので是非参考にしてみてください。